2006年02月15日 日本石材工業新聞掲載分
「高野山東京別院に「祈りの苑」開設」

高野山真言宗・東京別院(東京都港区)では、このほど「迷える現代人の道標に」と、写経塚・永代供養塔・地蔵尊の3つを一箇所に集めた「祈りの苑」を本堂前に建立した。これらの設計施工、並びに開眼供養準備等は、(株)ジョウコウ(東京都千代田区有楽町1-2-14紫ビル9F、高瀬秀樹社長)が担当。 「祈りの苑」は、間口11メートル、奥行き8メートルもの広い墓域になっており、中心に永代供養のための納骨墓として2メートル角、台座石の上に高さ5.5メートルの「圓融塔」と命名された宝篋印塔が据えられている。この宝篋印塔は、もともと東京別院の本堂裏に設置されていたものだが、今回の移設に伴い、念入りに修復が施され、建立されたものである。 台座の下は納骨堂になっており、直径7寸、高さ1尺の関東型骨壷が300個納められるように棚が用意されているほか、納骨堂内には「土に還す」場所も設けられている。

「圓融塔」向かって右側には、幼霊供養尊として、身の丈5尺余の地蔵尊が建立されており、周囲の階段状の石段に水子地蔵などが納められるようになっている。この地蔵尊を手掛けたのが茨城県桜川市の石仏師・延島栄一氏。端整で穏やかな表情は、国内産地ならではのもの。参拝者の心を癒す 趣 を感じさせる作風になっていた。 「祈りの苑」左側には、半円球状パゴダ風の写経塚が新規に建立。この写経塚は、一部上場企業のある経営者が、世界平和と人心の安らぎを祈願され、写経二万巻を浄書し、納められたものという。塚の隣の石板には般若心経が彫ってある。 「祈りの苑」の開設は、平成十六年七月に高野山がユネスコの世界遺産として登録されたことを記念して企画されたもの。高野山東京別院資料によると、「人心が安穏なる事の願いを込めたこの施設は、永代供養塔としての圓融塔を中心に、あらゆる苦悩を癒し、幼き者をお守りくださるお地蔵様、お写経を納める写経供養塚が配された祈りの苑であります。高野山東京別院では、これらを三位一体のご供養の施設として皆様が集える祈りの空間として開放いたしました。予ねて当院は多くの文化教室をいとなんでまいりましたが、仏教の源点にもどり「御供養」や「祈り」に依り人心に安心をあたえ、苦をのりこえていく力を養っていただける総合医療センターとしての役割がはたせる寺院を目標につとめてまいります。」とのこと。

落慶開眼供養

去る1月21日午前9時、小雪がちらつく中、テント張りの下で「祈りの苑」落慶開眼供養が営まれた。この行事のために和歌山県の高野山から資延管長猊下ら、二十数人の僧侶が参席、写経二万巻を納めたご夫婦も特別に参列され、終始厳かに行われた。 なお、前日20日には宗教関係出版各社への記者発表会が行われ、東京別院・服部融宣主監により、「祈りの苑」の企画意義、経緯などが説明された。

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